タイでカリビアン

バンコク移住生活4年目からの記録

ベトナム縦断 ⑨ サパ

興味はありながらも、なかなか行かれない観光地はいくつかある。
その一つがサパだった。
前回ハノイからホーチミンに縦断した時はハロン湾を訪れたのでサパは日程的に諦めた。今回はハロン湾を諦めてサパを選んだ。
そして朝起きるとサパだった。


まだ真っ暗な中、気が付くとバスは停止しておりエンジンも切れている。窓の外を見てビックリした。バスが黒い人影に囲まれている。目を凝らすと、どうやら客引きのモン族の女性たちだった。GoogleMapで確認すると確かにサパだった。そのうちファランが起き出して来て運転手を起こすとみんなゾロゾロとバスを降り始めた。
バスが泊まったのは街の外れのサパ湖の少し北の広場だった。少し明るくなり始めた中、ホテルまで歩く。

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道々景色を見ながら二人して思った。ここはベトナムじゃないな、と。ネパールや北インド、あるいはミャンマーを思わせる景色の中、朝早くからモン族の女性たちがポツポツと見られた。
ホテルに着いて気付いたが、バスの冷房対策のフリースを着たままだった。サパは今までと全く違い寒かったのだ。しかしブティック・サパ・ホテルの女性はとても温かく受け入れてくれた。チェックインはまだ出来ないのでロビーのレストランで朝食を頂く事にしてベランダに出て思わず息を呑んだ。

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こんな景色は久々だった。まさに中央アジアの山間部の景色だった。


そして出てきた食事も素晴らしかった。

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ハニー・ジンジャー・ティーにきのことたまねぎたっぷりのオムレツ、柔らかい黒パン。素晴らしい景色を眺めながらベランダで食事をしたら体が暖まった。


食後に部屋を見せてもらった。20ドルでマウンテン・ビューの部屋にアップグレードし、アーリーチェックイン出来ると言われた。断る理由は無い。

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いつもはホテルの部屋なんてUPしないが、ここは特別。この窓を開けば素晴らしい景色が見られるし、ベランダもあった。



部屋のベランダからの景色。
なんて素晴らしいんだ。これで1泊1300B位なので文句の付けようがない。


食事をしてからトレッキングを申し込んだ。一番近くの黒モン族の集落、Cat Cat Villageまでで一人12ドル、約3時間のショート・トレッキング。黒モン族のガイドさんとホテルで待ち合わせてから出発。
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しかしサパは凄いところだった。友人から聞いてはいたが、商売抜きで本物の少数民族が普通に存在していた。もっとも彼らのセールスも相当なものだったが・・・


サパの街から南へ山間部を降りるとトレッキングのツーリストや民族衣装をまとった人々とすれ違う。
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山道も慣れっこのモン族の女の子たち。


山を降りて20分ほどでCatCat村の入り口に到着。
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ここは少し観光化されており、個人で行くなら入場料も必要。


そのまま小脇のトレッキング・ルートを下る。
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左右はお土産屋さんが並ぶ。ちょうど時間帯がズレていたようで他のツーリストはほとんど見なかった。


山を降りながら、至るところで素晴らしい景色と出会う。
日本の山里にもありそうな風景だが、文化が全然違う。


ライステラス。
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ライステラスは色々なところで見てきたが、いつ見ても懐かしい思いがする。自分はこういう所に住んだ事は無いが、この感覚はきっとアジア人の遺伝子に組み込まれているのだろう。


途中黒モン族の家屋をお邪魔した。
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土間のある生活。大昔の日本に通じるものがあった。電気は通っているが使わないらしい。そして天井のトウモロコシは家畜の餌だとか。


家の外にはだんごがいた。
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黒豚だんご。


続いて名前はわからないが滝に案内された。
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少し雨も降ったようでなかなか迫力のある滝だった。


この辺りは一応観光化されている。
滝を鑑賞するテラスがあった。


その隣には麻が生えていた。
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一般的には悪いものとされているが、戦前の日本では普通に繊維や食べ物として利用されていたもの。少数民族の文化にも入り込んでいるのだろう。


滝を見学した後は別ルートで帰路に着く。
冷たい川の中で女性たちが何かの作業をしていた。
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昔ながらの生活と観光を受け入れた生活、過去と現在が入り乱れた不思議な感じがした。


帰りの道々お土産屋や民族の人々を眺めながらひたすら山道を歩く。
時々お土産屋さんがあったりする。


もちろん子供にとっては遊びの庭でもある。
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現地の子供たちはとてもたくましく見えた。自分が子供の頃はどうだったか?と考えてみたりもしたが、やっぱり彼らには勝てないなと思った。


途中ガイドのザザからインディゴの葉っぱをもらった。
黒モン族の特産品の一つ、インディゴ畑で。


細かくちぎって彼女が手でこすってみた。
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しばらくすると段々青くなってきた。確かにインディゴだ。


その後素敵なつり橋に出会う。
高い所は苦手だが、まぁこれくらいなら。


ガイドのザザと彼女。
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結構高さはあったがしっかりしたつり橋だった。


トレッキングで疲れたうえ小雨だったので、夕方はホテルにこもってゆっくりすることにした。小雨で冷えた体をシャワーで温めてベランダへ出る。
雲に覆われたこの景色も素晴らしかった。


夜には雨も止んだのでベランダに出ると満点の星だった。
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ホテルのディナーとホットシャワーで体を温め、ぐっすりと眠りについた。