タイでカリビアン

バンコク移住生活4年目からの記録

第六日 ②メーサーイ~ゴールデン・トライアングル

第六日 ②メーサーイ~ゴールデン・トライアングル

タイ最北の町メーサーイは元旦から観光客で混雑していた。
臨時駐車場に車を止めて国境まで歩く。ここは様々な人種が行き交い国境独特の空気を作り出している。
久々に少し緊張モードに切り替えて身の回りなどに気を付けるようにした。タイはホームだと思っているが傍から見れば所詮我々は日本人で観光客だ。そしてこんな緊張感がまた心地良い。


メーサーイは2度目。彼女は初めて。
前回来た時は越境して行かれるエリアはタチレクの周囲5キロ以内だったが、今はビザを取っていればミャンマー国内に移動できるらしい。当然日帰りなのでパスポートを預け、500Bを払ってタチレクへ。わずか数時間の海外旅行だ。
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国境のサーイ川は小さな川だ。センセーブ運河より小さい。この右側がタイで左側がミャンマー。かつてタイとビルマは幾度と無く戦いをしてきた。今ではこの川を境にお互い不可侵を守り隣国同士うまくやっているようだ。
陸路の国境というものは島国の日本人にはなかなか理解しづらいが、国と言うのは本来こうして守る必要があるものなのだと実感する。


越境の手続きは簡素化されており入国はスムーズだった。日本人と言うとミャンマー人は笑顔で迎えてくれた。嬉しい限りだ。
ゲートを出ると凄まじい営業攻勢が待っていたがさらりとかわしてタチレクの市場へ下りる。
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正月早々買い物客でごった返すタチレクの市場。


特に買うものもないので散歩し、昼ごはんを食べに外に出た。以前も市場の周囲に屋台があったのを覚えている。
橋の反対側に屋台があった。ここから周囲を見渡すと明らかにタイと空気が違う。インフラ、車、建物などタイより古臭い。たかが川一つ隔てただけだが国が変われば空気も変わるのだ。

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以前ミャンマー国内を旅行した時に油に浮いたカレーに驚いた。あれはやめようと思い大好きなモヒンガーを探すが無い。と、ぶっかけ屋台があったので頼んでみたら割とおいしかった。食べ終わって値段を聞くとタナカを塗ったおばさんが100Bと。そういえばここの屋台はぼったくりだと言う事を忘れていた。苦笑いで支払いをして市場のカフェで少し休んでからタイに戻った。
今日はもう少し先に進まなければいけない。


1号線を少しだけ戻り東に抜ける1290号線に乗る。ここから目的地へはそう遠く無い。地図を見てもほぼ平地なので気楽な道のりだ。
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少し陽が傾き始めた。この道は広くて見晴らしも良くとても気持ちが良かった。そして目的地はもうすぐだ。


この道はとても気持ちが良かった。
ジミー号も気持ち良く走ってくれた。


程なくゴールデン・トライアングル、サーム・リアム・トーン・カムに着いた。以前写真で見た事があったのでブッダの背中を見てすぐにわかった。
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ホテルはこのブッダのすぐ先、リバーサイドの一等地だった。フロントのおばさんは笑顔で親切だった。


部屋からはメコンが見えた。
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川沿いにレストランが立ち並び少し賑やかなところだった。川の向こうはラオス。正月なので向こう側も賑わっているようだった。


北側を向くとさっきのブッダが鎮座していた。なかなかの立地じゃないか。
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この町はチェンライやチェンコーンからの日帰り観光客が多く夜は閉まるのが早い。閉まりかけの川沿いに並ぶお土産屋を散策していて嬉しい物を見つけた。
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数日前に車の不調で行くのを断念したプレーという町がある。そこの特産品の藍染の木綿シャツが売っていたのだ。店員のおばさんに聞くと間違いなくプレー産のシャツだとか。こんな形で目当ての物を入手出来るとは、旅とはわからないものだと思った。
公開日記なので不気味な覆面はご勘弁を。


その後先ほどの川沿いのレストランで夕食を済ませ、部屋から夜のメコンを眺める。先ほどのブッダの公園から時々花火付きのコムローイが上がるので見物していた。
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大丈夫かね?と思いながら見ているとそのうちの一つがさっきのレストランの屋根に落ちていった。普通のコムローイはそのまま上昇するが、花火付きはバランスを崩して燃えながら落下する事が多い。

数分後、外が騒がしくなったのでベランダへ出て見るとさっきのレストランの屋根が燃えている。店は閉まっているので人はいないようだがさっき自分がご馳走になったお店が燃えているなんて忍びない。しかも今日は元旦なのだ。
程なくして消防車が到着し一気に消火活動をすると火はすぐに消えた。消火に集まった人々は歓声をあげ、ボヤ騒ぎは収まった。
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被害は最小だったらしく、何より人的被害が無かったのでホッとした。


正月早々この騒ぎ。



プーチーファーの初日の出からメコン沿いのボヤ騒ぎまで、とても長い元日だった。
明日からはいよいよ帰路に着く。ジミー号もお疲れ様。